北海道うまプロジェクトHokkaido Uma Project Association

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エンデュランス馬術の振興

スタートラインに入る馬たち
スタートラインに入る馬たち

馬術競技のひとつです

エンデュランス とは

 エンデュランスは“馬のマラソン”とも言われる競技で、数10kmからトップレベルの競技会では160kmにも及ぶ長距離を走ります。

 この競技で必要なのは、人馬ともに元気に走り抜くことです。早くゴールして順位を上げることよりも、良いコンディションで完走することに重きが置かれています。コースはいくつかの区間に分けられ、各区間のゴールの後には獣医師による検査を受けます。ここでは、馬の心拍数や体温、代謝異常、歩様などをチェックし、競技を続けられる状態にあると判断されれば、決められた時間の休養をとった後に次の区間に進むことができます。コンディションが悪いと判断された場合には、その時点で失権となり競技を続行することができなくなります。

  実際に競技に参加する人馬以外にも、クルーと呼ばれるサポートスタッフの存在が非常に重要なのもこの競技の特徴です。各レグ終了後の休養時間はもちろんのこと、コース上に設けられたクルーポイントでは先回りをして選手と馬を迎え、水を飲ませたり、身体を冷やすなどのケアに努めます。

 この競技では、通常の表彰に加えて《ベストコンディション賞》の表彰があります。これは、長距離を走り抜いた馬の中から最もコンディションの良い1頭を選んで表彰するもので、選手やクルーにとってはとても名誉のある賞なのです。
ルート図 競技1〜5レグとクルー車輌通行ルート
ルート図 競技1〜5レグとクルー車輌通行ルート

ポニー・エクスプレスの騎手。1861年。
ポニー・エクスプレスの騎手。1861年。

歴史

昔から人々は法的な文書を最短で届けなければならないことがあった。エンデュランス馬術競技は、そのような要請を背景にして生まれた。アメリカやヨーロッパの郵便業務の歴史を振り返ればそのことがよくわかる[7]。例えば、19世紀後半にミズーリ州セント・ジョセフからサンフランシスコまで1966マイルをつないだポニー・エクスプレスは、そのような業務の始まりを告げるものだった。また、軍隊制度のエンデュランス馬術競技への貢献も見逃せない。広大な領土を征服するために、馬は長距離を移動するための速さと粘り強さを身につけた。最初のエンデュランス馬術競技は、19世紀のヨーロッパ、オーストリア、アメリカで行われたようである[7]。当時の走路の状態は非常に難易度が高く、到着した馬匹の健康状態がまったく考慮されていなかった[8]

20世紀の始め、馬を用いた歴史的な軍事演習が行われた。1902年にブリュッセルからオステンデまでの132kmを平均毎時19kmで走る軍事演習である[9]。また、1955年からアメリカで非常に有名なテヴィス・カップが始まった。これは非常に難しい走路、距離160kmを走破するものである。テヴィス・カップは21世紀現在でも続けられている[10]

フランスでは、1970年頃にはエンデュランスが見られるようになったが、実際には1990年代に発展した[7]。2008年に6000人の有資格者を集めた2回目のエンデュランス競技会が行われた[11]。2011年には、フランス全土で2800コースが設定され、のべ20500人近くが参加した[7]。1990年から参加者の国籍を全世界に開放しているが騎手の国籍はフランス人がほとんどを占める。しかしながら、中近東の参加者も増えていると見られる。

ムハンマド・ビン・ラーシド・アール・マクトゥームは、ドバイ首長国の乗馬界のため、エンデュランス用の馬の購入に世界で最も多額の投資をしており、彼自身もエンデュランス世界選手権での優勝を目指している。カタールは、ドバイ首長国のエンデュランス世界選手権で優勝するために、フランス産の馬の中から選りすぐりの馬を選んで投資している。フランスのエンデュランス競技をやっている騎手たちからは、「カタールとドバイのやりかたはサッカー一部リーグの全チームを買うようなものだよ」という声も聞かれる[12]

wikipediaより


1982年にFEI(国際馬術連盟:Fédération Équestre Internationale)が馬術競技として認定し、その後急速に競技人口や大会開催数が増加しており、日本では2000年から全日本大会を実施しています。日本でのスポーツとしてのエンデュランス統括団体は日本馬術連盟がJEFルールを定めて実施しています。

 アメリカでは、AERC(American Endurance Ride Conference)が統括します。 英国では、Endurance GBが統括機関です。